吉川市

吉川/「得意」を生かして共同制作

「障がい者アート展」

展示作品に興味を引かれる来場者
展示作品に興味を引かれる来場者

 障害者が持つ潜在的な力を発揮する機会をつくろうと「障がい者アート展」がこのほど、吉川市役所1階コミュニティルームで行われた。障害福祉への理解や交流の促進と同市で策定している「文化芸術を総合政策として推進する」こととの融合を図り、実施したもの。11月2日には、会場やホームページ上で投票して決める最優秀作品賞と吉川市長賞の2部門での表彰も行われる。
 作品の応募資格は、市内在住の障害のある人、市内の障害福祉サービス事業所を利用している人で、絵(イラスト)部門22点、工作部門21点、写真部門5点、計48点の力強い作品が展示された。
 投票数は9日間で260票となり、前年度の投票総数221票を上回った。
 社会福祉法人・葭よしの里「吉川フレンドパーク」就労継続支援B型事業は「なまりんピック金メダルやったー!」を出品。利用者34人が1か月かけて、「お花紙を丸める、のりで固める、貼り付けるなど役割を細分化し、それぞれが得意なことを生かして作った」という。「パラリンピックを感じられる作品にしたい」、「施設の近くにあるスケートボード場(アクアパーク)のデザインを絵柄に入れよう」などの意見を取り入れた力作となった。
 生活介護事業所「よりみち」は「真実のぴんくなまず」を1か月かけて制作。同市のイメージキャラクター「なまりん」の口に、吉川名物をモチーフにした「ねぎ夫」(吉川ねぎのキャラクター)、「金のナマズ」、「おみこし」が飾られたもので、細かな作業に来場者は感心していた。
 障がい福祉課の高橋亨係長は、「当事者だけでなく多くの健常者も来場し、毎年楽しみと言ってくれる。今年3回目で恒例となり、浸透してきた」と話す。同市では、障害者週間(12月3日~12月9日)を前に11月30日、「屋内スポーツ大会」を実施する。障害者も健常者も一緒に楽しめるボッチャや卓上カーリングなどが用意され、「楽しみにして」と高橋係長は話していた。