吉川市

吉川/アオサギの子育て 住民優しく見守り

巣作りをするアオサギ
巣作りをするアオサギ


 旧吉川市庁舎前の中川河川敷では毎年、シラサギやゴイサギ、アオサギなど1000羽以上の群れが巣作りしています。市街地の目の前にあるコロニーとして注目を集めています。
 近年、シラサギのコロニーの中でアオサギが巣作りする様子が目立ち、「シラサギとの陣取り合戦か?」と、昨年3月20日付本紙で報じたのですが、今年は2月の暖かい日が続いた時に、旧市庁舎前の屋敷林の雑木林でアオサギが20羽ほどで巣作りを始めました。シラサギは彼岸を過ぎてもまだ姿を見せていませんが、アオサギは大木の上に30個ほどの巣を作り、すでに交代で卵を温めています。
 昨年は密集した場所でアオサギがシラサギとくちばしでつつき合う姿をよく見かけたのですが、今年はアオサギだけで広く静かな場所で子育てするためコロニーを移動したのでしょうか。
 アオサギのコロニーをすぐ近くから観察できるのは珍しく、行動が手に取るように見られます。シラサギとアオサギのすみ分けができ、大きなコロニーになっていけばと思います。
 ただ、コロニーのすぐ横に大きなマンションがあり、フン害などの影響が出ないかと思いました。住民の方に話を聞いたところ、「巣への飛行ルートは川の方向なので、車や洗濯ものにフンが落とされることはめったになく、逆に巣作りから子育てまでベランダから見下ろせるので楽しみ。しばらくは優しくアオサギの生まれ故郷になるよう見守っていきましょう」と話していました。 (戸)