「暴れ神輿(みこし)」として有名な吉川市の夏祭り「吉川八坂祭り」が15、16 の両日、行われる。今年は神輿が新調され、市民の期待もこれまで以上に高まっている。
同祭りの祭礼は、御霊(みたま)を祭ってある神輿が各氏子町会を渡御(とぎょ)して練り歩き、悪疫退散、商売繁盛、五穀豊穣(ほうじょう)などを願うもの。江戸時代に建立された神輿の損傷で、40 年以上前から各町内へはご神体だけの渡御となっていた。このため、2013 年から八坂祭り世話人会と青年会が中心となり、「伝統的な祭りとして長く継続していくために、本神輿で各町内を渡御できるように」と準備を進めてきた。
本神輿の練り回しができなくなってからは、各町内会が絆を深める意味も込めて町内会神輿を建立。今では平沼地区町内会に9基の神輿があり、毎年、「お神輿競演」として勇壮な神輿の練り回しを大勢の見物客の前で披露し、喝采を浴びてきた。新しい本神輿は今年5月4日に届き、世話人会、神社総代会、青年会などの氏子を交えて神輿への御霊入れの後、仲町子ども囃子(ばやし)に乗って各町内を渡御して回った。
コロナの影響もあり4年ぶりの通常開催となった今年は、新しい神輿での渡御を10 町内会に引き継ぐため、祭りの2日間で神事を行い、神輿競演の会場設置も検討しているという。 (戸)
「暴れ神輿」の競演に期待 15、16日 吉川八坂祭り