八潮市の上大瀬町会(石出正敏会長)と伊勢野自治会(朝田和宏会長)が4日、合同防災訓練を行い、両会の住民約400人(主催者発表)が参加した。
きっかけは3年前。上大瀬町会と伊勢野自治会の避難所がともに「八潮市立大瀬小学校」だったことから、災害時に知らない人同士が同じ場所に集まるより、普段の訓練から顔を合わせ、「合同で訓練を行った方が効果的」と、大瀬小で防災訓練を行う上大瀬町会に伊勢野自治会が打診し、実現した。一昨年、昨年はコロナ禍で実施できず、今回3年ぶり2回目の合同訓練となった。
この日は住民が3班に分かれ、市や草加八潮消防組合の協力を得て、給水車から水をもらう給水訓練、消火器を使った初期消火訓練、心臓マッサージやAEDを使った心肺蘇生訓練など幅広い訓練が実施された。起震車による地震体験、避難場所でプライバシーを守る「ワンタッチパーテーション」の展示や説明もあった。
また、参加した子どもたちが楽しめるよう、防火服を着たり消防車に乗って撮影したりできる展示スペースも設置された。終了後、参加者は、役員らによる炊き出し訓練で作られたカレーライスを手に帰宅した。
合同訓練の本部長を務めた上大瀬町会の石出会長(66)は、「参加者も多く防災意識が高まっていると感じた。改善点を洗い出し、防災マニュアル作りを進めたい」と強調。「未来の防災の担い手である子どもたちが多数参加してくれた」と喜んでいた。