八潮市

八潮市・様々な職業に触れる「キャリア教育授業」

 八潮市立大原中学校(猪原誠一校長)は19日、全学年536人を対象にした「キャリア教育授業」を実施した。
 さまざまな職業などに触れ、多様な職業観、勤労観を学び、将来を見据えた学習の大切さを理解するための授業。今回、1年生は「さまざまな職業に触れる活動」として、「ティアンドエスラボラトリ」の佐藤敦社長、「KOTOBUKI Medical(コトブキメディカル)」の高山成一郎社長、「寿山工業」の寿山智明社長、「永進ゴム製作所」の永倉康男社長、「家カフェスキル青山・八潮」の齋藤洋子代表が講師を務めた。また、2年生は「高校の先生による出前授業」。3年生は「大学生や職業人の話」が行われ、大学生4人との交流のほか、飲食業、税理士、薬剤師、映像ディレクター、幼稚園教諭、理学療法士ら計35人が講師役などで登壇した。

 高山社長(54)は「まち工場の二代目~ベンチャー企業を創るまで」をテーマに、1年生2クラスで講演。4年以上かけて、こんにゃく粉を主成分とする「医療トレーニング用模擬臓器」を開発した苦労話などを紹介した。起業には「信頼と忍耐、行動が必要」だとし、「小さなことでも長い歳月の積み重ねが人生の大きな糧になる。諦めずに続けることが大切。まずは目の前の授業や部活動を大切にし、一生懸命取り組んでもらいたい」と子どもたちにエールを送った。

 松橋真央さん(13)は「編み物などが好きで、人にプレゼントすることもあり、自分が作った物が人の役に立つのがうれしいという気持ちがよく伝わった。将来は人の役に立てる仕事や人を助けられる仕事に就きたい」と目を輝かせた。
 猪原校長は「子どもたちを見る時は、現在の姿はもちろん、その子が20歳になった時を想像し、子どもたちが先のことを明確に予想できるよう接している。地域の人々の力を借りながら、子どもたちが将来を見据えた動きができるよう、今後もこの活動を続けて行きたい」と述べた。