八潮市

八潮市・八潮市資料館「解体新書」展

 八潮市立資料館(同市南後谷)で、「八潮建物解体新書」と名づけた企画展が開かれている。19日まで。

 市内の八條八幡神社本殿(同市八條)と、恩田家住宅主屋・蔵(同二丁目)の3件が2月17日、国の登録文化財に登録されたことを記念した特別展。古民家と神社建築の間取りや構造などについてパネルで紹介しているほか、地域で活躍した建築に関わる職人たちが使ったのこぎりや、かなづち、のみ、墨つぼなどの道具が展示されている。

昼間さんが6年の歳月を掛けて作り上げた「神輿」

 特に人目を引いているのが、大工の昼間照義さん(75)が仕事の傍ら、6年かけて製作した「神輿」(1990年に完成)。昼間さんによると、一般的な社寺建築の様式を踏襲して製作したもので、地元の欅を使用し、「極力彩色を施さない素木造り。実際にお祭りで使用されたこともある」という。

 4日には、同館職員らの展示解説に参観者約20人が聞き入っていた。また、同館に隣接する同市指定文化財「旧藤波家住宅」を訪れ、当時の建物について学ぶ人の姿も見られた。

 企画担当の同館職員は「企画展を見て市の建物について知り、現地に赴いて、その迫力や魅力を実際に体験してもらいたい」と話している。