八潮市

八潮/視覚障害者に投票補助具

八潮市選管が導入検討へ

 八潮市選挙管理委員会は目の見えにくい人や視覚障害者が自分で投票できる「投票用紙記入補助具」の導入を検討している。

八潮市選管が導入を検討している投票用紙記入補助具

 投票用紙記入補助具は、選挙の投票用紙に候補者名を書く時に、どこが記入欄かをわかりやすく枠取りしたもの。投票用紙をはさんで使用するプラスチック素材のケースで、投票用紙の記入欄の部分だけ切り抜かれている。この枠に触れば記入欄の位置が分かる。

 昨年の県知事選では、視覚障害などで代理投票を行った人が市内に14人いた。
しかし、「誰に投票するか代理人に知られたくない」という人にとって、自筆で投票できるメリットがある。また、点字投票という方法もあるが、病気やけがで視覚に障害を負った人は点字を使うのが困難な場合が少なくないという。
 投票用紙記入補助具はすでに、神奈川県厚木市や滋賀県大津市、東京23区中12区など全国で導入が進められていることから、同市選挙管理委員会でも導入の検討を進めることにした。

投票用紙記入補助具の導入検討をPRする八潮市選管職員


 予算などクリアしなくてはならない課題はあるものの、導入が認められた場合、早ければ来年7月の参議院議員選挙に間に合わせたいとしている。市内23か所の各投票所に一つずつ配置し、投票者が使用したい場合は投票所で声がけしてもらう。周知は市のホームページや選挙のチラシなどで行う考えだ。
 同市選挙管理委員会では「投票しやすい環境づくりの一環。視覚に障害のある人にも積極的に選挙に参加してもらうための礎になれば」と話している。