八潮市立資料館で5月29日、「藍染め(型染め)体験講座」が開かれた。
八潮は江戸時代から藍染めが盛んな土地。木綿反物の集まる岩槻と、浴衣の需要が多い江戸との中間地点であることや、水洗いに適した川や用水が多いためで、農閑期に農家が手がけてきた。約250年前から続く浴衣染めの技法「長板中型」は県指定文化財になっている。
同資料館職員が講師となり、藍染めの歴史を説明した後、参加者7人が型染めを体験。43㌢四方の白いハンカチの上に、アジサイやハッピーこまちゃんなど、好きな図柄の型をのせ、へらでのりを塗り、型をはずしておがくずをまぶして乾燥させる。のりを乗せた部分が染まらず、図柄が白く浮かび上がるという工程。
約1時間の乾燥後、染料の藍に2分間つけ、水洗いし、酢酸の入った水で色を定着し、天日で乾燥させて完成。体験した同市緑町の主婦(76)は「少しムラが出たけど、きれいに染まった」と笑顔で話していた。