「草加市で障害者も含めたアームレスリング大会の開催を」と熱く語る。世界では視覚障害、聴覚障害、半身不随など部門ごとに大会が開かれている。「健常者と障害者、男と女といった区別なく、いつでも、誰でも、どこででもできるスポーツがアームレスリング」と実現を夢見る。
東京都世田谷区出身。会社員を経て、3年前に草加市松江でガス機器施工会社を立ち上げ代表を務める傍ら、AJAF(オールジャパンアームレスリング連盟)公認チーム「ちーむじょん」の代表として、練習や大会出場から普及まで幅広い活動を続けている。
アームレスリングとの出会いは高校1年生の頃。元々腕っぷしには自信があったが、他のクラスに腕相撲が強い生徒がいると聞き勝負を挑んだところ、惨敗。相手が「日本アームレスリング連盟」の所属選手と知り、自分も入門した。1997年の「第9回全日本ジュニア選手権大会」でその相手にリベンジを果たす。「強い相手に勝ったことでますますのめり込み」、2002年の「第10回東京都アームレスリング選手権大会」で優勝した。
02年に連盟が分裂。師匠がAJAFを立ち上げると、右腕になろうと理事に就任。レフェリーの資格も取得し運営側に回った。草加での大会開催に奔走し、16年と19年、アコスホールで全日本大会の開催にこぎつけた。
選手としては19年に「第18回オールジャパンアームレスリング選手権大会」で全日本3位入賞し、自身の最高記録を達成した。
チームの活動拠点は草加市新里町の「新里文化センター」。26歳から69歳までのメンバー18人が毎週火曜と金曜の夜に約2時間、チームで練習している。「アームレスリングで地域に貢献したい」との思いが山﨑欣子館長に伝わり、同センターで体験会も開催するようになった。
「障害者も参加できる大会の実現はハードルが高いことは、重々承知している。練習場所確保やルール整備は簡単ではないが、全ての人が参加できる大会を地元で実現したい」と意気込んでいる。 (佐藤 龍一)