春の訪れを告げる草加市の風物詩、「松のこも外し」が5日、国指定名勝「おくのほそ道の風景地 草加松原」で行われた。
松の幹にわらで粗く編んだ「こも」を秋口に巻いて、越冬する害虫を誘い込んで駆除する昔ながらの方法。例年、この時期に虫が越冬のために潜り込んだ「こも」を外して焼却処分する。
造園業者らは、松並木の北側から順に、松にくくりつけていた「こも」の縄をはさみで切り、素早く外して、幹に残ったくもの巣などをデッキブラシで取り除いていった。「今年は害虫の数が予想より少ない」とか。
遊歩道を散歩していた人たちも思わず足を止めて作業を見つめ、一足早い春の訪れを感じていた。