草加市

詐欺防止で感謝状贈る

 草加警察署は12日、振り込め詐欺被害を水際で食い止めた、福祉施設職員の佐藤安里紗さん(35)と会社員、駒村研二さん(43)に感謝状を贈った。

 佐藤さんは7月30日午後1時45分頃、携帯電話で通話しながらATMを操作している、80代の女性がいたため、たずねたところ、市役所保健課職員を名乗る者から、「還付金がある。残高50万円以上の通帳があれば無料で振り込める」と言われたという。このため、詐欺を疑って通報し、被害を未然に防いだ。

 また、駒村さんは8月10日午後2時頃、隣で70代の女性が携帯電話で話しながらATMを操作していた。電話は市役所保健課職員を名乗り、「累積医療費の還付金がある」といったという。女性に声をかけると、いったんは否定したが、改めて「これ、詐欺じゃないよね」と声をかけてきたので、「詐欺ですよ」と話し、ATM操作を中断させて通報し、被害を防いだ。

 佐藤さんは「詐欺被害の現場に出くわすとは思わなかった。高齢者の福祉施設で働いているので、他人ごとではない」とし、駒村さんは「両親も詐欺被害に遭った。声かけをしてよかった」と話した。

 大村正幸署長は「7、8月は還付金詐欺の電話が多かった。金融機関の人の目が届きにくい場所で、地元の人が声かけをしてくれたことは本当にありがたい」と感謝の言葉を述べた。