川口市を拠点とする「川口AC(アスリートクラブ)」(大橋宏之代表)が、4月から近辺の中学生を対象に活動をスタートさせる。3日、同市の青木町公園陸上競技場で無料体験会が行われ、川口、越谷、吉川、草加、春日部、さいたま各市などの中学生計80人が参加した。陸上競技ができる環境づくりを最優先し、「走・跳・投」を楽しみ、基礎練習、技術練習、体力向上メニューを作成して、選手育成を目指す。種目は中学生陸上競技全種目。本格的な陸上クラブは川口市では初めて。
公立中学の部活動改革で、運営をスポーツ団体など外部に委ねる「地域移行」が全国各地で進められている。少子化や教師の働き方改革に伴うものだが、部活動が減るケースも増えている。大橋さんは、同市では「部活動がなくなっていくのが速い」と懸念し、早く受け皿を用意する必要性を感じていたという。
川口ACのコーチ陣は、県陸上強化指導者、日本陸上競技連盟(JAAF)公認コーチ、公認審判員、現役中学陸上部顧問、現役アスリートなど経験豊富な8~15人で構成。対象は新中1~3年生(4月時点)。練習会は週4回で、月、水、金曜日午後5時30分~8時と、土曜日午前8時30分~11時と午後1時~3時30分。場所は市内小中学校や舎人競技場、戸田スポーツセンター、駒場陸上競技場を予定している。また、不定期で特別練習や勉強会、合宿を予定している。料金は月4000円、入会金3000円(陸協登録料、保険料含む)。そのほか、ユニフォーム、クラブTシャツ、大会参加費、合宿費は別途必要。
「こういうクラブを近くで探していた。サッカーや野球はあるのに陸上はなかった。意識が高い人が集まるからとてもいい」と、新中1の保護者は話す。「働き方改革で部活が縮小され、顧問が未経験ということもある。こういうクラブがあれば、情報も入ってくるし、横のつながりも増えていい」と中長距離で参加した中1の母親も陸上クラブに期待を寄せていた。<問い合わせ>川口AC事務局メールKawaguchi.jr2024@gmail.com。
川口/陸上選手育成クラブ発足で体験会に80人