三郷市PR大使の気象予報士、藤富郷さん(47)(テレビのお天気キャスター)に今夏の猛暑について聞いた。
―6月は気温が40度を超えた場所もあるが、今後の予想は。
昨年秋から続く「ラニーニャ現象」(太平洋赤道域の海面水温が低くなる)の影響で、太平洋高気圧が強く張り出し日本を覆っている。このため、条件次第では40度を超える日が続くことがある。梅雨は早く明けたが、夏は早くは終わらない。
―各地で40度を超えた時、県東部地区はどうだったのか。
7月1日、越谷観測所(同市北後谷)では気温39・2度、最小湿度30%を記録したが、湿度が30%台だったのが幸いした。湿度がもっと高ければ熱中症患者が増加した。
―気象予報士から見た熱中症対策は。
エアコンがあっても使わない人もいて、室内でも熱中症にかかる人が意外と多い。エアコンの設定温度はあくまでも「設定温度」。室内の気温が30度にならないようエアコンの温度を調整したい。テレビで表示される東京の温度に「+2度」したあたりがあたりが東部地区の気温とみてよい。早めのエアコンを。
―夏のマスク着用と喉の渇きについて。
不快感はあるが呼吸で熱中症になるリスクは低い。喉の渇きを感じたら体内の水分の2%が失われている(体重60㌔の人で1㍑以上)ので、その時はまめに水分や塩分の補給を。
―藤富さんは〝日傘男子〟として活動しているが。
今年で5年目。今年は日傘の男性をよく目にする。デザインもシンプルで晴雨兼用のものもある。紫外線のカット率99%以上がお勧め。タグを確認してより効果の高いものを選びたい。
―最後に付け加えたいことは。正しい知識と暑さへの対応策で熱中症の発症はゼロに抑えられる。環境省の「熱中症予防情報サイト」の〝熱中症警戒アラート〟を活用し、状況に合った対応を取ってほしい。
(聞き手・佐藤 龍一)