三郷市

三郷・彦糸中 卒業記念で「放射線」学ぶ

 三郷市立彦糸中学校(三浦力校長)は10日、3年生68人を対象に、卒業記念として「放射線出前授業」を実施した。
 視聴覚室で行われた出前授業の講師は、茨城県ひたちなか市の株式会社「e‐サイエンスコミュニケーション」の舟生武司代表。
 舟生さんは、放射線の基礎知識や、放射線の飛跡(通過した後に観測される軌道)の観察実験などをリモート形式で解説した。

卒業記念として実施された「放射線」の出前授業

 生徒らは、アルファ線やベータ線、エックス線やガンマ線など、放射線には多数の種類があることを学んだ。また、暗幕を張って電気を消した部屋の中で、霧箱(放射線を見るための簡易装置)の中に、飛行機雲のような筋状の放射線の飛跡を確認した。初めて見る放射線の飛跡に、生徒たちは「すごい」と驚いていた。

 新井結友さん(15)は「放射線は怖いイメージがあったが、医療など使い方次第で役立つ場面が多くあると知った。今後も人類が活用性を間違えてはいけないと改めて認識した」と話していた。
 三浦校長は「生徒たちはコロナ禍でいろいろな経験が少なかった。今回の出前授業が少しでも経験や思い出の足しになれば」と話していた。