三郷市水道部職員のOB、OGたちが、このほど、「災害時支援協力員」(島村保代表)を発足させた。現役時代の業務で培った知見を生かし、「お世話になった恩返しを」と緊急時の市職員らの災害対応を手助けするもので、ユニークな活動として注目を集めそうだ。
災害時支援協力員たちは13日、同市田茂井の同市北部浄水場で災害時に備えた「応急給水訓練」を市職員とともに実施した。
災害時支援協力員は、大規模災害発生時などに、水道施設の被害状況の早期把握や、応急給水活動を行うことを目的としている。
「市にお世話になった恩返しに」という島村代表(77)の呼びかけに、かつての同市水道部のOB、OGらが共感して、現在、25人が登録しているという。
同日の訓練には、災害時支援協力員と同市水道部職員の18人が参加した。
訓練は感染予防対策を取りながら、3チームに分かれて実施された。総容量1㌧の応急給水タンクを組み立てて、吸水袋(容量6㍑)に分けて配布する応急給水活動の訓練を行った。特に応急給水タンクの組み立て手順などを念入りに確認していった。
かつて水道部に務めた経験のある木津雅晟市長も駆けつけて、訓練の様子を見守った。「市民らが自主的に声を上げて動いていただいている。本当にありがたい」と感謝していた。
島村代表は「若い人にも多くの知識や実務を経験してもらい、いざという時に市を守る要となってもらいたい」と話していた。
元職員らの「災害協力員」