コロナ禍は市民活動にさまざまな影響を与えているが、緊急事態宣言をきっかけに、新たな活動をスタートさせた人たちもいる。三郷市の女性グループ「ミーモアミサト」(深井えりこ代表)もその一つ。「女性がもっと地域、社会に参加しよう」と20~50代の会社役員、フラダンス講師、専業主婦、ブロガーらが集まり結成した。それぞれの才能、資格を地域活性化に生かすために、各種イベント、セミナーなどを企画。9月20日には、母親たちが得意なことで出店する「マママルシェ」を開く。「将来は空き家を活動拠点に」と意気盛んだ。
「ミーモアミサト」は最初の緊急事態宣言が出されて間もなくの昨年6月、深井代表(41)の呼びかけで誕生した。
コロナ禍で地域社会が閉塞化する中、深井代表は「女性がもっと社会に参加しなければ。そのために自分にできることはないか」と模索した。
「とにかく仲間を集めよう」と、三郷青年会議所の定例会参加者名簿を頼りに、「片っ端から連絡を取った」ところ、まず10人ほどの賛同者が集まり、「ミーモアミサト」を設立した。
「ミーモア」は英語の「Me more(もっと私を)」で、自分自身に夢や希望を持たせよう、との思いを込めたという。
今、注目の「SDGs(エス・ディー・ジーズ=持続可能な開発目標=)」の一つの「ジェンダー平等の実現」を活動の基本に据え、「イベント部」や「講師部」などを設けて、スキルアップやセミナー開催、ワークショップなどの活動の場作りに力を入れている。現在、メンバーは22人に増えた。
6月12日には市内の「におどりプラザ」で「スイーツ会」を開いた。メンバーらが、マリトッツォ(ふんわりした食感の生地に生クリームを挟んだ菓子)やフルーツサンド、みたらし団子などを持ち寄り、スマートフォンなどで撮影し、画像や食べた感想を投稿サイト「インスタグラム」に投稿した。これも地域を盛り上げる活動の一環という。
特に「資格を持った女性の可視化」に力を入れていると言い、昨年、コロナ禍で中止された「マママルシェ」を9月20日に「におどりプラザ」で開催する。
また、深井代表は「今後は空き家を活用し、自分たちの拠点|栄養士や調理師免許を持った人を集め、託児スペースを設けた古民家カフェ|を作りたい」と意気込みを見せる。