三郷市

三郷/真面目にふざけて奔走

三郷市の南北地域でにぎわい創出に尽力

 「盛り上げ隊のキーワードは『真面目にふざける』。一人でも多くの人に喜んでもらいたい」と話す。
 3月3日、三郷市の戸ヶ崎香取神社でひなまつりイベントを開催。顔をひな人形のように白く塗って周囲に笑顔を振りまきながら、忙しく動き回って会場を盛り上げていた。

「戸ヶ崎盛り上げ隊」の八塚広美隊長

 結成のきっかけは、新型コロナウイルスが猛威を振るい始める1年ほど前のこと。知り合いと話してい
て、地元の神社で行われている豆まきを地元の人が知らないと気付き、「知られていないことを広めるのも地元民の役目」と考えるようになった。

 また、市の中央地区から南北に少し離れるとイベントなどの楽しみが少ないことから、「自分たちで地域を盛り上げよう」と決意し、気の合う仲間5人で「戸ヶ崎盛り上げ隊」を結成。話を持ちかけた八塚さんが代表を務めることになった。「偶然であり必然」という。
 翌年以降、コロナ禍の影響で活動が出来なくなったが、昨年にはひなまつりが復活。地域では神社の行事が一番目立つと考え、「地元の香取神社と協力し、今後もイベントを進めて行く」と強調した。

 東京都墨田区出身。幼い頃は気管支が弱かった。3歳の頃、東京よりも空気のよい川口市に移り、小中高と地元の学校を卒業。簿記の資格を生かして同市内の工場で経理事務の仕事に就き、13年務めた。その後、よその世界が見たいと数社を転々とし、看板の資材を扱う会社の事務員に。半年後、営業に回され、その先で夫と出会う。結婚を機に三郷市に移り住み、現在も夫と看板製作を主要とする会社を切り盛りしている。

 「盛り上げ隊のおかげで先輩たちと話ができるようになり、人脈が増えた」と喜ぶ。人脈が増えたことでできることも一層広がった。
 「今後は南だけではなく、北にもにぎわいを広げ、中央地区と同じ位に盛り上げたい」と述べ、「一人でも地域のにぎわいを望む声があれば需要がある。隊のみんなも協力的なので、一人でも喜んでもらえるよう、努力していきたい」と意気込みを見せている。 (佐藤 龍一)