三郷市

三郷/心に響く詩吟

三郷で10団体が集う

白石会長(左から3人目)と吟詠家
白石会長(左から3人目)と吟詠家

 三郷市文化協会が主催する「第二十八回芸術祭 吟詠の集い」が17 日、三郷市文化会館で行われた。漢詩や和歌などを独特の節回しで吟ずる芸能で、吟詠、吟道とも言われる。集いには、同市吟詠連盟(白石岳雲会長)傘下の錦城会、史水会、吟道館三郷、桜吟会、いこいの家、吟友会、鴻風会、静風会、奥山桜風会、養心会の10 団体が参加し、106 人の吟詠家が独吟・連吟・合吟・短歌・和歌を披露した。
 詩吟は日本古来の伝統文化。江戸時代後期に一部の私塾や藩校で漢詩を素読する際に節を付けることが行われたのがルーツとされる。その後、素読から、アクセントや音楽性が重要視され、今に至っている。吟ずる時に使われるのは主に尺八と琴。今回は薩摩琵び琶わやキーボードが彩りを添えた。
 「自然の美しさや歴史・偉人たちの生き方、人生の教訓、心の豊かさに加えて、発声による健康法などを学ぶことができ、吟を楽しみながら生きがいを得ることができる芸能」と白石会長は話す。年齢層は、小学生から90 歳くらいまでと幅広く、「心に響くものを口で奏でる」ためストレス解消にもなる。また、健康志向から、腹式呼吸による発声という側面が取り上げられることもある。
 今回は、62 人の吟詠家に加えて、指導者吟詠、ご来賓吟詠、役員吟詠が行われ、途中「待ってました」と会場から声が飛ぶほどの盛り上がりを見せていた。
 ただ、最近はコロナ禍もあって吟詠家が減少傾向なのが悩みのタネという。「詩吟は優しい、楽しい、長生きの元、生きがいを見いだせる。吟友が出来るし、歴史の勉強にもなる。一緒に詩吟をやりませんか」と白石会長は話している。
<問い合わせ>公益社団法人 日本詩吟学院 認可 養心会 白雲会 白石岳雲会長☎︎ 090・3103・6991。

吟詠を披露する参加者
吟詠を披露する参加者
腹式呼吸で発声する参加者
腹式呼吸で発声する参加者