三郷市

担当警官が各店巡回

 “コンビニお巡りさん”が店を巡回します――。

 吉川警察署はこのほど、コンビニを利用した詐欺の手口などが多様化し、犯罪も増えていることから、管内のコンビニ各店に1人の担当警察官を「コンビニリーダー」として配置するユニークな取り組みを始めた。

 この「コンビニリーダー」は同署独自のアイデア。管内95か所のコンビニエンスストアに、交番勤務などを行う地域警察官約100人を原則、一店一人配置する。

 最近、特にコンビニでさまざまな犯罪が多数発生しているため、同署は、制服警官がきめ細かく巡回することによる、抑止効果を期待している。特にATM利用の犯罪などが目立っているという。

 また、担当警官が決まっていることから、コンビニ側と警察との“距離感”が縮まり、より綿密な防犯指導や、緊急時の連絡(ホットライン)につながるものとみている。

 深夜に店舗をたまり場とする者たちにとっても、コンビニリーダーの存在が大きな抑止力となるのが強み。さらなる、地域の防犯意識向上にもつなげていきたい考えだ。

 同署の太田恒・生活安全課長は「コンビニは24時間稼働している銀行として、犯行に利用されるケースが多い。コンビニ店員に声をかけられた場合は注意喚起と思ってほしい」と言い、「特に家族との連絡を密にすることで、詐欺被害を1件でも少なくできるよう、地域での防犯意識強化に努めたい」と話し、コンビニリーダーに期待をかける。