三郷市立前谷小学校(魚躬隆夫校長)で10月26 日、「埼玉西武ライオンズ」アカデミーコーチ、田代将太郎さんを招いた「夢と豊かな心を育む講演会」が5、6年生104人を対象に行われた。
講演会は2部構成。前半は座学、後半は実技で、ボールの投げ方を教えた。
田代さんは2012年に「埼玉西武ライオンズ」に入団。15年に初めてスタメンに起用されたが、翌年4月には選手登録を抹消。17年には打撃不振に陥り、4月中旬以降はスタメンを外れることが多くなった。同年10月には本人も予想外だったという戦力外通告を受けた。そうした経験を話し、田代さんは子どもたちに「つらいことや挫折することがあるが、マイナスのことを吐いてはいけない。口にプラスで〝叶う〟になる」とし、「失敗を恐れず、夢を諦めずに挑戦して欲しい」と呼びかけた。
実技では「手を斜め上に上げてから投げる」「肘をしっかり上げる」などのポイントを伝え、実際にボールを投げさせた。
魚躬校長によると、投げる力が弱い子が多く、同校の体力テストの結果は市平均より低いという。だが、田代さんに指導を受けたところ、最初に比べて飛距離がアップした児童が多かった。
数年前まで市内の少年野球チームに所属していた遅程君(11)は「夢を叶えるため前向きに生きて行きたい。普段はサイドスローだったが、上から投げられるようになった」と喜んでいた。