三郷市

三郷市/特殊詐欺被害 郵便局員防ぐ 吉川署が感謝状

 吉川警察署は9日、特殊詐欺被害を水際で食い止めた「吉川郵便局」(新井和也局長)とその窓口職員の相澤里子さんに感謝状を贈った。相澤さんと窓口営業部の朝倉良司部長が感謝状を受け取った。

 2人や同署によると、7月10日午後3時頃、市内在住の90代男性が同郵便局を訪れ、定期預金口座の解約と100万円の引き出しを依頼した。対応した相澤さんが使い道を尋ねたところ、「孫が浄水器の仕事で失敗し、親には話せないのでお金を貸して欲しい」という内容だったため、詐欺を疑い、上司に報告。別の職員が警察に通報した。孫に電話してもらったところ、「そんな電話はしていない」と話したため、特殊詐欺と断定した。

江田浩之署長と「吉川郵便局」窓口職員の相澤さん、朝倉良司部長(左から)

 同署は男性の協力を得て「だまされたふり作戦」を決行し、男性宅にお金を取りにきた「受け子」の30代男性を検挙した。相澤さんは「業務の一環だが、詐欺を未然に防ぐことができて良かった。今後も継続して声かけをしていく」と話した。
 同署の江田浩之署長は「詐欺被害防止と犯人の検挙まで結びついた官民連携の好事例。今後も声かけをお願いし、被害者が出ないよう協力していただきたい」と謝辞を述べた。