三郷市

三郷市/パラ競技代表選手らが授業 丹後小で

 三郷市立丹後小学校(山口清孝校長)の4年生64人がこのほど、座ったまま競技を行う「シッティングバレーボール」を体験した。
 講師を務めたのは、シッティングバレーボール全日本女子の真野嘉久監督(58)をはじめ、選手会長の高砂進選手(49)、東京パラリンピック女子日本代表メンバーの長田まみ子選手(55)、藤井順子選手(57)ら、スタッフを含めた計8人。

 シッティングバレーボールは、座った状態(シッティング)で行う6人制バレーボール。基本的なルールはバレーボールと同じ。
 第2次世界大戦後、リハビリの一環としてヨーロッパで始まった。1956年にはオランダで「お尻が床から離れたら反則」など競技用ルールが整備され、67年にドイツで最初の国際大会が開催された。パラリンピックに初めて採用されたのは80年のオランダ・アーネム大会から。女子の大会は、2004年のアテネ大会から正式競技として採用されている。

ボールのパス回しを行う児童と選手ら

 選手の紹介や準備体操が終わると、床にお尻をつけたまま、手や足を使って前後に移動する運動を行った。その後、4グループに分かれ、選手を中心に児童らが輪になって、座ったままでボールを落とさずに何回パスやレシーブを続けられるかを競った。

 授業を受けた宋璨遇君(9)は「足が使えない人でもできる球技で、初めて体験した。楽しかったので、機会があればまたやってみたい」と笑顔を見せた。
 山口校長は「子どもたちに生の体験をしてもらうことで、失敗などを恐れずに、夢に向かって頑張ってもらう勇気を身につけてもらえれば」と話していた。