松伏町

松伏町/90代指導者が現役 発足51年目民舞の会

民舞を指導する今井さん(前列中央)
民舞を指導する今井さん(前列中央)


 松伏町民謡民舞連合会の民舞の「力喜和(りきわ)会」が、今年で発足51年目を迎えた。会を設立した指導者の坂東力喜和(本名・今井ゆわ)さん(92)は今も現役バリバリで、毎日忙しく70~90代の生徒たちの指導に、和裁・洋裁にと飛び回っている。
 今井さんは1931年、松伏村上赤岩生まれ。母親にならって、和裁、洋裁、舞踊、着付けを習得し、72年に力喜和会を発足させた。
 元気の源を尋ねると、25歳の時に大病を患って以来、体に気を遣うようになったからだという。「あとは人との付き合いだね。いつも忙しくやっていると、余計にボケないよね」とケラケラ笑う。
 弟子の依田せき子さん(79)は「先生は優しい。怒ることを知らない方なのかと思うくらい」といつも笑顔の今井さんの魅力を話し、だからコロナ禍でも休まず稽古を続けられたという。
 1週間のスケジュールは、月曜日は「ご近所体操」、水・木・土曜日は自宅で民舞の個人指導、火曜日は赤岩農村センターで団体指導、金曜日は同センターで和裁指導、加えて同町健康大学で民舞の指導、月1回、サロン(お茶会)、日曜日も学生服のすそ詰めなどの注文が入り、洋裁の仕事をしている。さらに、年に1回の発表会、町民文化祭、介護施設の慰問など息つく間がないほどの忙しさだ。
 ただ、年々、民舞を踊る若者が減っているのが悩みだという。「ひ孫も6年生でやめちゃった。部活動があるとかでさ」と寂しげだ。踊りはお金がかかるイメージがあるが、そうではないという。「健康にいいし、安価で済むし、やってみません?」と今井さんは参加を呼びかけている。
 <問い合わせ>力喜和会☎991・4120。