松伏町の天神団地で活動している「天神絵手紙サークル」(山根信子代表。会員9人)が5月21日から23日まで、天神自治会集会所で初めての展覧会を開き、多くの地域住民が心温まる作品の数々を鑑賞した。
展示されたのは、草花や動物から、干支(えと)やクリスマスなど季節の風物、自画像まで、身近な題材を描いてひと言を添えた作品数百点。いずれもカラフルで、相手への思いやりに満ちた作品ばかりだ。手づくりのカレンダーもあり、「お友だちに上げると喜ばれる」とメンバーは口をそろえる。
メンバーは70~80代。月2回2時間ずつ、絵手紙を描いたり花を持ち寄っておしゃべりを楽しんだり、充実した時間を過ごしている。
天神団地(約65世帯)は1970年代に開発され、多くの住民がマイホームを求めてよそから移り住んできた。当初は子どもを通じて住民同士の交流があったものの、子どもの成長、独立とともに付き合いが希薄になった。
そんな折、2018年に町が高齢者の健康維持のため、各地域で週1回、「ご近所さん体操」をスタート。天神地区でも住民が久しぶりにそろった。せっかく集まったのだからと、約15年間、絵手紙を習っていた山根さん( 84 )の呼びかけで、翌19年1月、親睦を目的にサークルが誕生。以来4年以上、1人も止めることなく続いてきた。「絵を描いたのは小学生以来」というメンバーもいるが、絵手紙の魅力にはまってどんどん上達している。
「これまでサークルに誘っても来なかった人が、展覧会を見にきてくれてうれしかった。やってよかった」と山根さんは話している。
<問い合わせ>山根代表☎090・4942・1989。
心温まる作品を展示 松伏の絵手紙サークル