越谷市流通団地の「越谷市場」内に2月28日から、イベントの際に登場し、同市のご当地グルメ「こしがや鴨(かも)ネギ鍋」をつくるのに使用されている直径2メートル、重さ1・2トンの大鍋が常設展示されている。同市の補助事業。
この大鍋は、同市の商工業をPRする「こしがや産業フェスタ」で使用されているもの。同フェスタはコロナ禍で2年連続中止となっていたが、昨年11月末、総合体育館周辺で再開した際、来場者に大鍋で振る舞う名物の「こしがや鴨ネギ鍋」も3年ぶりに復活した。
カモ肉のつくねや野菜、キノコ類をしょうゆベースのだしで煮込み、仕上げにカモロースと焼きネギを添える。市内にある宮内庁鴨場の「鴨」と江戸時代からの市特産「ネギ」にちなみ、市内の若手経営者でつくる市商工会青年部(当時)が「まちおこし」にと2005年に考案した。
「産業フェスタ」では、約5000人分が提供され、来場者は湯気の立つ熱々の鍋を夢中で頬張る。
展示場所は、同市場の東門出入り口。5・5×11メートルのスペースに展示され、今後は、鴨ネギ鍋の歴史が分かるパネル展示も行う。「憩いの広場」に隣接し、来場者が写真撮影したり休憩したりするスペースとなる。
大鍋を多くの人に知ってもらおうと、「お披露目イベント」(越谷市場、同問屋会、埼玉県東部流通センター主催)を11日午前9時から午後2時まで開催する。越谷商工会議所青年部メンバーが「鴨ネギ鍋」をつくり、1杯200円で限定300杯を販売する。売上金はトルコ震災の義援金として送る。
同市場の長柄幸聖社長は「新たな越谷の観光拠点として多くの方に来場してもらえれば。また、大鍋は災害時に炊き出し用にも使用でき、市場を避難場所とする活用も考えていきたい」と話していた。
<問い合わせ>越谷市場☎987・3100
「鴨ネギ」大鍋を展示 越谷 観光拠点や災害時に活用を