県内で唯一、「認定絵本士」の養成コースを持つ埼玉東萌短期大学(髙橋美枝学長、越谷市新越谷)は1日、県内第1号の認定絵本士28人の「認定証伝達式」を実施した。2019年度に養成制度がスタートしたばかりの新しい資格で、同短大は20年度から同資格を取得できるカリキュラムを設け、幼児保育学科の学生が学んでいた。
認定証伝達式は、「絵本専門士」でもある、幼児保育科の前徳明子教授(51)の進行で進められ、髙橋学長から一人ひとりに認定証が授与された。髙橋学長は「これから認定絵本士として、保育園や地域社会で読書活動を推進する専門家として、幅広く活躍されることを期待する」と式辞を述べた。
同資格を取得した遠藤真輝さん(20)(幼児保育科2年)は「本のよさを一から学ぼうと、受講した。絵本の気持ちや思いを読み取り、それを伝えられる認定絵本士になりたい。相手に寄り添った読み聞かせができるように頑張りたい」と決意を述べた。
同じく、附柳彩香(ルビ=つけやなぎ・あやか)さん(20)(同)は「認定絵本士になるために、この短大に入った。授業で面白い絵本にたくさん出会えて、楽しかった。面白さの伝え方も知ることができた。その面白さを子どもたちに伝えられるような認定絵本士になりたい」と話した。
養成のための授業を担当した前徳教授は「絵本の魅力、素晴らしさをたくさんの方に伝える活動を通して、自分自身も成長されていくと思う。『こんな認定絵本士になりたい』というそれぞれの目標に向かって頑張り、今後は『絵本専門士』も目指してほしい」と学生たちにエールを送っった。
認定絵本士 絵本の魅力や可能性を伝え、地域の読書活動を充実させる役割が期待される資格。県内では同短大が唯一の養成機関。「絵本専門士」は、認定絵本士のさらに上の資格で、絵本に関する高度な知識、技能や感性を備えた絵本の専門家。