越谷市医師会と越谷市の主催による「第25回市民と医師のシンポジウム」が10月20日、同市南越谷のサンシティ小ホールで開かれ、約280人が参加した。
今回の今回のテーマは慢性腎臓病(CKD)で、獨協医科大学埼玉医療センター腎臓内科の竹田徹朗教授による講演会「あなたの腎臓、大丈夫?~役に立つ慢性腎臓病の話~」が行われたほか、同市保健師による市の取り組み発表や、腎臓病の判定に必要なクレアチニンの数値を30秒で測定する指頭血による簡易検査も行われた。
医師会の原直会長は「CKDは成人の5人に1人が罹り患かんする新たな国民病とも言われている。腎臓は沈黙の臓器と呼ばれ、初期症状のサインがほとんどなく、重症化すると人工透析が必要となるため、定期的な血液や尿検査を行い早期発見、早期治療が大事だ」と強調した。
参加した80代の女性は、「塩分を控える食事など本人の自覚次第で対策できることがわかった。毎年、医師からわかりやすい講演をしていただいてありがたい」と話していた。
同市は、CKD早期発見診断と良質で適切な治療を実施・継続することで重症化を予防し、患者のクオリティー・オブ・ライフ(QOL。生活の質)の維持向上を図ることを目的に、今年7月、「越谷市慢性腎臓病(CKD)対策協議会」を設置した。今後は医師会、薬剤師会、栄養士会、行政などが連携してCKD患者をサポートしていく。
越谷/越谷市と医師会が腎臓の健康シンポ