越谷市

越谷/技博で各種講座学ぶ

親子でまつり囃子に挑戦 越谷で来月10日まで

荒井さん(前列中央)の指導でまつり囃子を練習する参加者たち
荒井さん(前列中央)の指導でまつり囃子を練習する参加者たち

 ものづくりと交流体験のイベント「越谷技わざ博はく」が1日から11月10日まで行われている。
 伝統工芸品の職人や店舗経営者、一般市民らが食・旅・音・創・知・体の6分野に分かれて講座を開き、手仕事、特技、趣味などの技や知識を伝えるワークショップイベントだ。講師を「技わざ人びと」、受講者を「学まな人びと」と呼ぶ。参加することで人と交流し、越谷の魅力に気づくきっかけにしてもらおうと、同市観光協会が主催している。
 越谷市越ヶ谷の久伊豆神社では7日、「お囃は やし子体験講座」が同神社神職の荒井一起さんによって行われた。秋祭りシーズンとあって、募集後すぐに10人の定員がいっぱいになった。まつり囃子は身近な伝統文化で、先人から受け継いだものを次世代につなごうと、荒井さんは、祭りの山車の曳ひきまわしの際に演奏する「仁に ん ば羽」の演奏を教えた。楽器を紹介し、模範演奏を披露した後、笛、四よ助すけ、締しめ太鼓2、大太鼓の5人編成で演奏。「てけ天つく すてつく天 つくつ」のリズムで締太鼓をたたく。何度か練習するうちにリズムも合い、参加者は笛や大太鼓に合わせて演奏できるように。
 櫻井悠人さん(6)は「難しかった」と話し、母親の紗希さん(41)は「すごく楽しかった。息子と一緒にやるとは思わなかった」とうれしそう。今井裕子さん(59)は「祭りに参加できる気持ちになった。祭りが楽しみになった」と話した。今回は「新明囃子連中」が技人として参加した。元々は同市新明地区の住民によって伝承されてきたお囃子だが、現在、同地区の人は一人もおらず、市内他地区や他県からの応援で成り立っている。荒井さんは「今後、オール越谷で支えたい」とし、それにはお囃子の知名度を上げることが先決だと話す。
 荒井さんは、同神社の祭りや郷土の歴史を調査し、多くの人に広めようと、同市大沢町で「お囃子入門」を小学生から60代までに教えている。「お囃子、神楽を一緒に継承したい方、募集中です」と話している。