八潮市内の44町会・自治会の会長で構成する「八潮市町会自治会連合会」(昼間竹雄会長)は3月22日から24日までの3日間、つくばエクスプレス八潮駅前のロータリー周辺で「加入促進PR事業」を行った。町会や自治会への加入者が年々減少しているためで、市民に直接、加入を呼びかけた。
PRは八條、潮止、八幡各地区のメンバーが1日ずつ担当。同連合会や八潮市市民協働推進課の連絡先が記載された除菌ウェットティッシュを駅の利用者に配りながら、「加入をお願いします」と声をかけた。
駅利用者の中には同市に転入して間もない人もおり、「どうすれば町会や自治会に加入できるか」「費用はいくらかかるのか」などの質問も。その度に、相談者の住むエリアの町会・自治会のことや入会方法などを丁寧に教えていた。
同連合会の昼間会長(71)は「これまではポスターなどで知らせ、連絡を待つという受け身の活動だったが、自分たちから動かないと加入者は増加しないと連合会で話し合った。自主的なPR活動は初めてだが、これを機に少しでも加入者が増加すれば」と期待を示した。また、市民協働推進課では「地道に活動を続けていくことが大切。少しでも興味を持ち、加入する人が増えてほしい」と話していた。
八潮市は2013年4月に「八潮市町会自治会への加入及び参加を進めるための条例」を施行し、転入者が増加する3~4月を「加入促進月間」として、市役所や八潮駅前出張所などで町会や自治会の活動をPRし、町会・自治会の加入促進に取り組んで来た。
町会や自治会は全国で災害時の助け合いや居場所づくり、地域交流などに重要な役割を果たしている。八潮市の町会・自治会もこれまでに、合同防災訓練やコロナ禍でのマスク・消毒薬配布などの活動を行ってきた。
だが、加入者の減少で、将来、活動が停滞する恐れが強まっている。行政にとっても、市民との「協働のまちづくり」が難しくなるなどの危機感がある。