越谷市南越谷の東武スカイツリーライン「新越谷駅」西口の商店街に2月26日、街路灯26基と防犯カメラ5台が設置され、街が見違えるように明るくなった。市内最大規模を誇る「新越谷西口商店会」(山田謙治会長、会員111人)が2018年10月の設立以来、準備を進めてきたもので、念願の設置。市内の商店会が街路灯を設置するのは30年ぶり。これまで同駅西口は暗く防犯上も不安があったが、関係者は「ようやく街が明るくなった。さらに地域活性化に取り組みたい」と喜んでいる。
防犯カメラも設置 4年がかり、念願果たす
新たに設置された街路灯は、高さ5・8メートルの支柱にLEDの照明と、照明の下に五角形のホームベース型のフラッグが掲げられた。フラッグには同市の「特別市民」のキャラクター「ガーヤちゃん」があしらわれ、「新越谷西口商店会~ガーヤちゃん商店会~」と書かれている。照明の照度は1万1000ルーメンとかなり明るい。
街路灯は市が市道に設置した43基に26基が加わり、計69基となった。防犯カメラは市が設置した5台と合わせ計10台となった。
街路灯と防犯カメラの設置費用は計874万9400円。このうち3分の2を県と市が補助。3分の1の約291万円を同商店会が負担した。
同商店会は19年3月に幹部が当時の高橋努・越谷市長を表敬訪問し、同駅西口周辺の環境と防犯対策について話し合った。昨年5月には幹部が福田晃市長に街路灯と防犯カメラ設置に向けた取り組みを説明、理解を求めた。
この日、商店会内のそば店で開かれた記念式典には、関係者ら約30人が出席。山田会長(71)は「新越谷駅西口は駅前でありながら、夜道の暗さが目立つエリアだった。そのため、街路灯を設置して街を明るくしたいと商店会を立ち上げた。4年がかりだったが、念願を果たせてよかった。安心して過ごせる街を目指したい」とあいさつした。
来賓の福田市長は「安全・安心な地域づくりに大きく寄与するもの。今後も立地の良さを生かし、地域コミュニティーの核として、商店会に人が集まり、ふれあい、交流の場とすることで、さらなる地域商業の振興につなげてほしい」とあいさつした。
同商店会は市内で31年ぶりに誕生した新しい商店会。それまでは1987年に発足した「南越谷商店会」が最後だった。現在、市内の商店会は22。同駅東口の「南越谷商店会」は市内有数の商店会として、防犯カメラの設置や街路灯のLED化など行政の支援を受けて街を活性化させ、市内外から買い物客を集めている。
そこで、西口の商店主らは有志による準備会を立ち上げ、東口の商店会からアドバイスを受けながら、準備を進めていた。
商店会発足後、街路灯・防犯カメラの設置を目指す「安心安全な街づくり事業」、清掃活動と花壇の整備を行う「きれいな街づくり事業」、ガイドブックやまちおこしイベントを企画する「地域活性化と観光振興事業」、会員の相互交流などを促進する「会員交流と商店会運営事業」の4事業を柱として始動。会員がスピード感のある動きでそれぞれの担当事業をけん引している。