育児中の情報交換の場に
越谷市大沢の越谷香取神社で毎月第3金曜日、子育てママを対象に開いている「神社deままマルシェ」(神社でままマルシェ実行委員会主催、越谷市後援)が、2月17日の第34回で来場者1万人に達し、境内で記念セレモニーが行われた。2019年6月に始まった同マルシェは、育児中の息抜きと情報交換の場になっており、毎回多くの親子連れらでにぎわう。
1万人目の来場者となったのは、市内大房の主婦、多田麻衣さん(27)。長女の采未(ことみ)ちゃん(1)を連れて2度目の来場。多田さんは「ユニークで個性的な店が並ぶので楽しい。特に古本屋さんが気に入っていて、娘に絵本を買っています。ベビーカーで書店は行きにくいので助かります。子ども同士の交流もできるのもいいですね」と喜んでいた。
多田さんには記念品として、実行委員会からおもちゃの「シルバニアファミリー・ギフトセット」(司法書士法人和光事務所提供)と「クッキーの詰め合わせ」(ルミエール提供)が贈られた。
実行委員会代表の増田具子さん(45)は「足を運んでくれた皆さんに感謝。これからもママさんたちがホッと息抜きできる空間にしていきたい」と話す。
マルシェでは、アクセサリーやアロマ、ネイルなどのママ向け体験ブースや、地元グルメ、野菜直売店など約40店が所狭しと並ぶ。子育て相談やママ同士のお話し会、絵本読み聞かせのプログラムもある。主役は子育てに奮闘するママ。幼い子どもを連れて訪れ、楽しそうに品定めし、互いの育児について会話に花を咲かせる。
増田さんがマルシェを始めたのは自身の育児経験から。「就園前の0~3歳児を育てる母親はママ友ができにくく、悩みを抱え込みやすい。孤立化を防ぎ、気分転換やママ友づくりのきっかけになれば」と考えた。
増田さんは39歳で長男を出産。いざ子育てが始まると、自分の時間は持てず、ウェブ制作の仕事は減って収入が激減。外出して子どもが泣くと、周りから白い目で見られた経験も。相談できるママ友もなく、孤立感に襲われた。
そんな中、吉川市で開かれたマルシェに足を運んだ。親子で楽しく過ごせたが、地元にはなかった。「それなら自分でやってみよう」と仲間に呼びかけ、乳幼児の親の目線で企画を練った。
4年目になり、支援の輪も広がった。30分間の無料託児サービスを行うママサークル。子どもたちの遊び相手になってくれる地元・文教大学の学生ボランティアなど。増田さんは「雨の日も晴れの日もコロナでも回数を重ねてきた結果。スタッフを含め、無理せず継続できたのが誇れる点。今後も地道に発展させていきたい」と話している。
次回は3月17日午前10時から午後2時。詳細は同マルシェホームページ(https://mamafes.info/koshigaya/)へ。