最新のニュース 越谷市

ちりめん「つるし飾り」や小物 21日から越谷で 坂巻さんらの作品

ちりめん細工の人形でつるし飾りを制作する坂巻さん
ちりめん細工の人形でつるし飾りを制作する坂巻さん


 越谷市宮前で、ちりめん細工教室を主宰する、坂巻千代子さん(79)が21日から3月11日まで、自身が経営する教室・店「ホビートコ・さかまき」(同市宮前1の21の13)で「20周年記念作品展」を開催する。坂巻さんが同店を開いて20年になるのを記念して開催するもの。坂巻さんと教室に通っている生徒26人のちりめん細工作品の「つるし飾り」や小物などが展示される。
 坂巻さんは、もともと皮工芸作家だったが、ちりめんの感触に魅せられ、18年前から教室を開き、以前から「つるしびな」を手作りしていたこともあって、「つりし飾り」をメインに制作している。
 絵を描いてから型紙通りに生地を切り仕上げる方法だが、生地の柄や色合いの組み合わせが難しいという。「材料のちりめんは、明治、大正から昭和初期にかけて織られた古い生地が最適。昔の生地は中間色が多いので、趣があります」と坂巻さん。
 古い生地の確保は難しく、骨董(こっとう)市に足を運び、旧家解体の際に出される着物や風呂敷などを探すという。苦労して購入した着物もしみや傷が多く、作品に使える部分はわずかという。
 今回展示されるのは、えとのウサギやイヌ、赤ちゃん、象、お雛様(おひなさま)などさまざまな種類。それぞれ「つるし飾り」にして展示される。いずれも1、2年がかりの労作ばかり。革工芸品のバッグや財布、小物なども展示。一部は販売もする。
 坂巻さんは「ちりめんは布の感触がいい。古いものほど手触りや色、風合いの良さなどがあります。和の伝統美を多くの人に楽しんでほしい」と話している。
 <問い合わせ>ホビートコ・さかまき☎964・3086(日曜、月曜定休)。