草加市の地域資源を再発見して魅力を掘り起こし、三つ折りリーフレットを作成することで、産業振興の一助を担い、地域活性化を図ろうと、獨協大学(同市学園町)の学生ら5人がこのほど、アイデアをまとめて、同市や草加商工会議所メンバーらの前で発表した。
同市、同商工会議所、獨協大学の3者による「そうか産学行連携事業推進員会」(秋本弘章委員長)が昨年11月、同大学内で募集した。最優秀作品は制作され、市内の事業者や店舗などに配布されるという。
今回は残念ながら最優秀作品は選出されなかったが、優秀賞には同大経済学部経営学科4年の北條泰平さん(22)と同学部経済学科3年の矢代理奈さん(20)の2人の作品が選ばれた。
北條さんは「クワイの魅力を伝え、地域の文化を感じる」をテーマにし、クワイを使用したサイダーを販売しているお店などを取材。実際に自分でクワイ料理を調理するなどして「草加市を、食す」と題したパンフレットを制作した。
一方、矢代さんは「草加を散歩する」をテーマにし、草加松原遊歩道を中心に、草加市伝統産業展示室「ぱりっせ」や草加せんべいを取り扱う店舗などを紹介。草加せんべいの手焼き体験などを行い、テーマと同じ「草加を散歩する」と題したパンフレットを制作した。
優秀賞受賞後、北條さんは「物事を人に伝える大変さを改めて感じた。就職先が新潟の日本酒造メーカーなので、今回のことを今後の会社員生活に生かしていきたい」と笑顔で話し、矢代さんは「ゼロの状態から自分一人で最後まで完成させる良い経験となった。金融系のキャリアウーマンを目指しているが、就職の際にも今回の活動が生かせる。来年も参加したい」と喜んでいた。
同事業推進員会の事務局であるエクステンションセンター事務課では「学生自らが進んで地域を学び、発見し、地域の活力を促すリーフリットを作成する意義は大きい。来年は一つでも最優秀賞を輩出し、実際にリーフレットを作成して、草加市の地域活性につなげたい」と話している。