健康のために朝ごはんをきちんと食べよう――と、集団健康診査の受診者に、おにぎりなどを提供してきた三郷市は、コロナ禍で2年間、提供を中止していたが8月から、この事業を再開した。
同市は、市民の朝食欠食率が、42・1%(2016年)で、国や県の平均(国11・6%。県13・9%。いずれも14年)と比べて、高いことがわかった。このため、集団健康診査の受診者を対象に、朝食を提供する「みさとの朝ごはん推進事業」を実施してきた。
県内でも珍しい取り組みだが、コロナ禍で20、21年と事業を中止していた。しかし、これまでの努力で朝食欠食率が37・8%(20年の調査)と、明らかに改善しているため、8月から提供を再開することにした。
提供する朝食は、「同市食生活改善推進員協議会」(久保アヤ子会長)が当日、具を工夫して握ったおにぎりや、食品メーカー「明治」が提供したヨーグルト。おにぎりとヨーグルトは専用の保冷袋に保冷剤1個を付けて提供する。同時に健康情報も提供する。
主な対象は、同市国民健康保険に加入している40歳から74歳で健診の案内が届いている人。健診時に行われるアンケートに必要事項を記入すると、アンケートと引き換えに提供している。提供数は1日に100食限定。集団健康診査を行う保健センターのある同市健康福祉会館1階で受け取ることができる。
健診の申し込みは、市内の公共施設や医療機関に設置しているはがきや市のホームページから専用応募フォームで応募する方法のほか、電話でも応募できる。しかし、今年度の集団検診はすでに定員に達して、募集は締め切られている。
同市健康推進課は「市民の健康のため、ボランティアの市民が協力してくれている。健康向上の相乗効果につながれば」と期待している。