八潮市はこのほど、同市役所や公民館などの公共施設33か所の男性個室トイレに、尿漏れパッドなどを処理する「サニタリーボックス(汚物入れ)」を設置した。
昨年秋頃から、県内でも一部自治体や商業施設で、男性トイレにサニタリーボックスを設置する動きが広がってきた。
こうした動きを受けて、今年3月の八潮市議会で3人の市議が、「手術後の前立腺がん患者や、加齢などで尿漏れパッドなどを処理するサニタリーボックスを必要としている人がいる」と指摘し、同市が設置を決めたもの。
同市は、サニタリーボックスを設置したトイレ近くに、設置の理由や具体的な使用方法を示したポスターを掲示し、利用を呼びかけている。
同市健康増進課は「市民の要望で、老人福祉センター寿楽荘、同すえひろ荘、保健センターの3か所には以前から設置されていた」とし、「尿漏れパッドなどの処理に困り、外出を制限するのは引きこもりにつながる。サニタリーボックスの在存が安心感につながり、外出するきっかけになれば」と話す。