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河川清掃し落語披露・ふすま丸さん「ごみ拾い寄席」

 越谷市平方の落語家・五十八亭(いそはちてい)ふすま丸こと、高橋敏文さん(71)は15日、河川敷を清掃して寄席を行うというユニークな「ごみ拾い寄席」を開催した。高橋さんが地域の人に呼びかけ住民15人が参加して、同市北部を流れる新方川の河川敷約500㍍のごみ拾いを行った。
 高橋さんは普段、自宅近くの平方地区の公園や住宅街、新方川でごみ拾いをしているが、ごみを拾っていると「ご苦労様」と声を掛けられることも多く、「仲間を集めて、ごみ拾いで汗を流した後に自分の落語で笑ってもらえれば」と初めて企画した。
 新方川での清掃は、空き缶や空き瓶をはじめ、たばこの吸い殻や傘など、さまざまなものが捨てられていて、参加者は高橋さんが用意した、ごみ拾い用のトングを使い、ひとつひとつていねいに、ごみを拾い、ごみ袋に入れていった。約1時間にわたり、清掃し、集まったごみは45㍑容量のごみ袋5個分にもなり、あまりの多さに参加者は驚いていた。
 ごみ拾いの後は、同市大泊の民家で「寄席」を行った。まず“前座”として、高橋さんと自営業・信田和也さん(41)のコンビによる「せんげん堀」による初の漫才から始まった。「ごみ拾い」をネタに笑いをとった後、ふすま丸さんの創作落語が披露された。ふすま丸さんの独自ネタに参加者らは爆笑。笑いが絶えなかった。
 参加者の一人で寄席の会場を提供した、パート・松尾千代子さん(74)は「ふすま丸さんの趣旨に賛同して、参加しました。少しの時間でできる社会貢献活動なので、今後、もっと輪が広がるといいですね」と笑顔で話した。
 初めて、漫才にチャレンジした信田さんは「高橋さんとは親子ほど年齢が離れていますが、意気投合し、コンビを組むことにした。皆の前でお笑いをやるのは、とても楽しい」と充実した表情で話した。
 高橋さんは「ごみ拾いは楽しい。やりがいがある。河川敷のたばこの吸い殻の多さに驚くが、たばこのポイ捨ては火災の原因にもなるのでやめてほしい。予想以上に好評だったので、今後も定期的に、ごみ拾い寄席を開催していきたい」と話していた。