八潮市立資料館は4月23日、隣接の古民家「旧藤波家住宅」で、「昔の暮らし体験講座」を開き、小学生と保護者ら26人が参加した。
同館は小学3年を対象に、「昔の暮らし道具」のテーマで、社会科の授業支援を行っており、今回の講座は授業と同じメニュー。
参加者らは、同館職員や市民・学生ボランティアから、昔の人の暮らしの説明を受け、3グループに分かれて、カマドのたきつけ、昔の農具による脱穀や糸車の糸つむぎなどを体験した。中でも、「夜の明るさ体験」では、雨戸を締め切り真っ暗な中で「和ろうそく」(イグサを芯にしたもの)や、あんどんの明かりを体感。「これじゃ暗くて本も読めない」などと参加者。庶民が主に使っていたあんどんは、魚やクジラの油で「よく猫が寄ってきてなめた」といったエピソードも語られた。
糸つむぎの体験では、職員が実演すると、子どもたちから「魔法みたい!」と驚きの声が上がっていた。
小学1年と3年の子どもと参加した、会社員の戸田啓司さん(45)は「糸つむぎでは、糸を同じ太さにするのが難しく、子どもたちの方が上手だった」と楽しそうに話していた。