越谷市初の女子中学生の軟式野球クラブチームが3日、発足した。メンバーは市内の中学1、2年生9人。小学生の時、野球チームで活躍した女子児童も中学では継続が難しく、ソフトボールに転向したり、やめざるを得ないのが現状。新チームは、こうした女子の希望の光になりそうだ。
新チームの名称は「埼玉SUNレディース越谷」(津賀智監督)。
少年野球チーム「越谷ドリームス」の須貝成司監督(57)によると、同市内では約60人の女子児童が少年野球チームに在籍し、「女子児童の県大会で2年連続準優勝するなど実力もある」という。しかし、中学では野球の継続が難しく、保護者の間から、「何とか中学生になっても野球を」との声が出ていた。
昨年8月、市内の中学、高校野球部の顧問教諭や少年野球チーム監督らが発足させた「野球の街越谷実行委員会」が委員会メンバーでスポーツ関連事業を展開する会社「SUNホールディングス」(本社八潮市、鳥井佑亮代表)に女子中学生の野球チーム設立に向けて協力支援を依頼。賛同を得て、今回の発足となった。
同社からは赤いユニフォームが寄贈された。
新チーム結成の発起人の1人で、「野球の街越谷実行委員会」の長瀬翼委員長(34)(同市立大相模中学校教諭)は「中学校でも野球を続けたいという女子が多い。今後は市民の周知とともに活発に活動していきたい」と話す。
メンバーの同市立大相模中2年の星川陽菜さん(13)は「中学ではソフトボール部。楽しく元気なチームにしていきたい」と言い、同市立新栄中2年の千葉姫夏さん(13)は「2年生として1年生を引っ張っていきたい」と張り切る。今後、市内の中学校校庭などで練習を重ねていくというが、津賀監督(26)は「まずはチームの土台作りから」と話している。
女子野球(中学)チーム結成・越谷「埼玉SUNレディース」