三郷市戸ヶ崎にこのほど、重症心身障害児童の発達支援施設「るーと」がオープンした。
児童発達・重症心身障害児のための通所施設で、「受給者証」(障害福祉サービス受給者証)を持つ、2歳から5歳の未就学児童が利用できる。保育士を中心に、手遊びや絵本、音楽や創作などで五感を刺激する遊びのほか、機能訓練指導員が、個別療育を行っている。
管理運営しているのは、八潮市中央の塔山輝さん(51)、和美さん(同)夫妻。和美さんは2019年に「児童発達支援管理責任者」の資格を得たものの、「障害のある子どもが増えている中で、重症障害児の支援が手薄になっている」現実にぶち当たった。
このため、夫妻は「困っている母親たちの力になりたい」と開所を決めたという。三郷市戸ヶ崎のビル2階に歯科医院跡を見つけ、昨年11月から改装工事を始め、開所にこぎつけた。
「るーと」では、散歩などで社会性を感覚的に身につける支援も行う。近隣の医療機関と協力する一方、全室に防犯カメラを設置して、子どもの状態を把握できるほか、看護師も常駐しているので、安心して預けることができる。自宅までの送迎サービスもあるが、昼食はアレルギーなどを考慮し、弁当が必要だ。
利用定員は1日5人。利用可能日は、土・日曜、祝日、年末年始を除く月曜から金曜の午前10時~午後2時。現在、利用者募集中。利用希望者は施設を見学、体験(保護者の送迎が必要)してからの利用開始となる。塔山さん夫婦は「子どもたちを優しく迎え入れてあげたい」と話している。
<問い合わせ>児童発達支援・重症心身障がい児「るーと」☎969・4493。