最新のニュース 草加市

草加市・学生目線で“未来図”提案

 草加市の東武スカイツリーライン新田駅周辺の”未来のまちづくり”について、獨協大学(同市学園町)の学生たちの3グループがこのほど、アイデアをまとめて、同市や草加商工会議所メンバーらの前で発表した。同市や同大、草加商工会議所らが学生からアイデアを募っていたもの。学生たちは、同市や駅周辺の地域特性を踏まえて、それぞれ「教育・子育て」「飲食」「地域密着」をキーワードにして、若い感性で未来図を描いた。同市関係者らは「新鮮で夢あふれる提案」と受け止め、今後、同駅周辺のまちづくりに生かしたいとしている。

新田駅周辺のまちづくりの提案を発表する獨協大学生

 まちづくりアイデアは、新田駅周辺のまちづくりを、どのように進めたらよいかについて、同市、同商工会議所、獨協大学の三者による「そうか産学行連携事業推進員会」(秋本弘章委員長)が昨年11月、同大学内で募集していた。
 学生たちから提出されたアイデアの中から、学内選考で3グループが選ばれ、このほど発表された。
 「最優秀賞」を受賞したのは、グループ「秋本っず」(名称は担当教授の名前から)。テーマは「教育を中心とした街づくり」。子育て支援の商業空間や、地域企業へのインターンシップ制を軸にし、駅前に産業センターを開設する一方、子育て世代が多い地域に巡回バスを設置する――などを提案。リーダーの正木陽かさん(経済学部4年)(22)は「ベッドタウンから商業のにぎわう愛される街へ――との思いがあった」と提案理由を述べた。

「そうか産学行連携事業推進員会」のメンバーの前で
「教育」「飲食」「地域密着」を軸に発表
質問事項を受け付ける学生ら

 「優秀賞」を受賞したグループ「情報化教育法Ⅱ」は、新田駅周辺に飲食店や食品会社が多いことに着目。「かえりたくなるまち~いでよ❢ My Home Station~」をテーマに食品や製菓会社、飲食業の存在を広く知ってもらい、「それぞれの商品を住民に提供するスペースを」と提案した。リーダーの杉田慶一郎さん(法学部3年)(21)は「子どもから高齢者までが楽しめる環境をつくりたい」と述べた。
 同じく「優秀賞」は「地域密着、これまでのニーズを失わずに人の集う場所へ」をテーマにした「加藤・大久保」。地域住民交流の減少や防犯面の懸念などを指摘し、商業施設や大きな広場を作り、地域企業と市が連携して内需を増加させよう―と述べた。リーダーの加藤沙耶奈さん(法学部2年)(20)は「地域密着を促進しつつ、人が集う場所になるまちづくりを提案した」と話した。

 これらのアイデアに同市産業振興課の髙橋浩志郎課長は「新鮮かつ夢あふれる視点」と評価し、同商工会議所の豊田浩二事務局長は「新たなコミュニケーション空間を作ろうとする姿が素晴らしい」と絶賛した。