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”ひきこもり”体験を語る・越谷で「市民教室」に21人

 越谷市保健所はこのほど、「ひきこもり市民教室」を同保健所大会議室で開催し、市内のひきこもりの人がいる家族ら21人が参加した。
 講師は、同市内にある埼玉県ひきこもり相談サポートセンター長でNPO法人越谷らるご理事長の鎌倉賢哉さん(48)と、ひきこもり経験者の音楽ディレクター、西崎信太郎さん(40)(鴻巣市)の2人。
 鎌倉さんは40歳から64歳までの全国のひきこもり状態にある人が60万人を超えている(内閣府調査)現状を話したうえで、「本人の困り具合、どのぐらい生きづらいのかに目を向けてほしい」とアドバイス。不登校などの場合は、「学校に無理に行かせない。安心してひきこもれるようにすることが重要」と述べた。
 また、西崎さんは「ひきこもっている時に自分の人生について、いろいろ考えることができた。『自分の好きなことに人生をかけてみよう』と決心して、好きだった音楽を仕事にしようと、手探りでやれることから始めてみた」と体験を語った。
 西崎さんは、CD・レコード販売会社に入社し、バイヤーとして海外アーティストとメール交換できるようになったという。「すぐに結果は出ないけれど、好きなことをやっていると、自分を必要としてくれる人が現れ、多くの人から感謝されるようになる。ひきこもりはいけないことだと思う必要はない」と強調した。