越谷市に女性6人の“ご当地アイドル”が誕生し、新年から本格的に活動する。メンバーは小学2年生から25歳で、グループ名は「クロワッサン」。同市蒲生のダンススクール「クロイツ・ダンスアート」代表の三浦祐佳さん(47)が仕掛け人だ。三浦さんは「越谷の知名度アップに貢献しよう」と呼びかけ、オーディションでメンバーを募った。発足は数年前だが、コロナ禍などで休眠状態が続き、昨年、メンバーが固定した。クラウドファウンディング(インターネットでの資金調達)で初のCDを発表したところ、地元商店会などからオファーがあり、「今年がアイドル元年」とメンバーらは張り切っている。
「クロワッサン」の名は公募で決めた。「パンのクロワッサンの生地が層になっているように、歌声や個性が重なっておいしくなるようにとの願いを込めた」と三浦さん。
6人中4人が越谷市民(他は吉川、久喜市在住)。
「越谷のいろいろな人と交流したい」「人見知りだけど、将来モデルになりたい」などと集まった。2015年に発足したが昨年、現在のメンバーが固定し、学校や仕事のない土・日曜や祝日に歌や踊りにレッスンに励む。
昨年7月、初のCD「Give me Love」を発表した。作詞・作曲は、アイドルグループ「AKB48」の歌の作曲、編曲している宇田川翔さんだ。三浦さんの知人の紹介で実現した。制作費30万円は、クラウドファウンディングでまかなうことができた。
「朝イチ 君からのLINE 高鳴る胸の鼓動」――の歌詞で始まるアップテンポの曲で少女の淡い恋心をつづった曲だ。CDのほかに同曲のDVDも発売している。
昨年は長引くコロナ禍のため、初のCDのPRを十分にできなかったが、「今年こそイベントが復活してほしい。小さな催しでもよいので、市民の皆さんにクロワッサンを知ってもらえる機会を作りたい。商業施設での物産展などにもアプローチしたい」と三浦さんは、「今年」にかける。
メンバー最年長のあいこさん(25)は「ステージでのパフォーマンスやイベントで人と話すのが大好き。地元密着のアットホームなアイドルを目指したい」と張り切っている。
アイドルグループの役割は地元PRだけでなく、「人に対する感謝や気遣いなど大切なことを学ぶ機会でもある」(三浦さん)としているが、CD発売をきっかけに、インターネットテレビや地元商店会などからオファーが入っており、メンバーは年明け早々からレッスンに磨きをかけている。
越谷にご当地アイドル・女性6人「クロワッサン」