備蓄米で炊き出しも
八潮市鶴ケ曽根1丁目の「鶴一町会」(大久保龍雄会長)が10日、同市立八條小学校の体育館や駐車場などで防災訓練を行い、町会154世帯から約80人が参加した。
備蓄米でも賞味期限が近くなったアルファ化米や調理に必要な水(保存水)を市に提供してもらい、町会が備蓄していたレトルトカレーと合わせて炊き出し訓練を行った。また、草加八潮消防組合の協力を得て、心臓マッサージやAEDを使った心肺蘇生訓練、消火器を使った初期消火訓練、起震車による震度7の揺れの体験などを行った。
さらに、段ボールの製造販売などを行う「八木段ボール」(八木博史社長、八潮市西袋)から段ボールベッドを提供してもらい、組み立てて実際に寝たり座ったりして強度を体感するなど、幅広い訓練や体験を実施した。
参加者たちは「震度7の体験がとても怖かった」「カレーがおいしかった」「心肺蘇生を教えてもらい、ためになった」「段ボールベッドに座っていると徐々に温かく感じられて不思議だった」などとさまざまな感想を口にしていた。
大久保会長は「30年以内にマグニチュード7程度の首都直下地震が発生すると予測されている。いつ何時、災害に遭遇するかわからない」と指摘。「まずは自分の命を優先し、各家庭では最低3日間を過ごせるだけの備蓄を忘れずに。そこから、余裕があれば共助につなげてもらいたい」と話していた。