越谷・東萌短大産学連携、地域と交流 地元店協力、学園祭で完売
越谷市の埼玉東萌短期大学(髙橋美枝学長)は東武スカイツリーライン新越谷駅前の「リヨン越谷コッペ館」(信清裕紀オーナー)とコラボして製造したパンを、10月13日に行われた学園祭「東萌祭」で販売した。
同短大は今回、学生に体験や地域貢献、地域との親和性を高める目的から「産学連携プロジェクト」をスタートさせた。商品開発から企画、PR、販売まで学生が行うという同短大初の試みだ。
その第1弾が「学生が考案したパンを地元ベーカリーが商品化」だ。前徳明子教授、金子亜弥講師などが担当する「こども文化Ⅰ」(絵本の授業)で幼児保育学科の学生たちが考案した。東萌祭では、販売開始と同時に飛ぶように売れた。人気があったのは「お布団パン」。食パンを布団、マシュマロを枕に見立てたカスタードやチョコのサンドだ。カメをモチーフにメロンパン風に仕上げた「かめパン」、コーヒー味に大納言を散りばめた「大納言コーヒーフランス」、パンのどこかに苦めの抹茶味が入る「ロシアンルーレットパン」など、学生ならではのデザインと創造力が来場者の舌と目を楽しませた。
企画に参加した2年生の髙橋彩菜さん(19)は「今回は新しい取り組みで不安があった。でも、販売員をしてお客さんの笑顔が印象的で、とても幸せだった」と話した。2年生の苗代歩美さん(19)は「絵本もパンも大好きなので、今回のコラボはうれしく、パンの値段や販売方法、お釣りの管理など普段できない経験もできた。おいしそうなパンとかわいいPOPのおかげですぐに完売して驚いた」と話した。
パン以外にも、1年生の保坂理珠さんの手描きポスターや2年生の須賀真祈さんのプライスカードなどにも注目が集まった。コラボグッズとして、2年生の松﨑穂香さんによるステッカーも誕生した。
前徳教授は「産学連携として、地域のパン屋さんと学生たちの夢のコラボが実現できたことは、今後につながる貴重な取り組みだった」と話した。
同大学では、今後も学生主体で地域貢献につながる活動をしていく予定だ。