消火やEV電源確保など
三郷市立彦糸中学校で9月29日、市の地域防災計画に基づく「総合防災訓練」が行われ、34団体約750人が参加した。
今回の訓練は、東京湾北部を震源域とするマグニチュード7・3の直下地震が発生。市内では震度6強を観測し、市全域で家屋の倒壊や、交通機関、電力、ガス、水道、電話などのライフラインも著しく被害を受け、死傷者も多数見込まれる。市は直ちに災害対策本部を設置、応急対策を実施するための活動を開始した――という想定で行われた。
訓練では、水消火器やバケツリレーによる初期消火、倒壊した建物や転倒した家具の下敷きになった被害者の救出、はしご車を使った建物高所からの救出、搬送やトリアージ、応急処置などの訓練が行われた。さらに、今回初めて、電気自動車(EV)などを利用した非常電源の確保、かまどベンチやマンホールトイレの設営などの訓練も実施された。
訓練に先立ち、木津雅晟市長は「今回初となる電気自動車からの電源確保やかまどベンチの組み立てなども実施し、より実災害に近い状態での訓練。今回の訓練がさらなる防災意識の高揚につながれば」と訓示した。
同市では、行政と住民、警察署や消防署などの防災関係機関との協力体制の確認、災害応急対策の技術力向上、防災意識の高揚を図るため、例年この時期に総合防災訓練を実施している。