三郷市 最新のニュース

三郷/早稲田中 輪になって対話

住民と理解深める

 三郷市立早稲田中学校(中村和美校長)で7日、学校と地域の連携を目的とした「第2回トークフォークダンス 大人としゃべり場」が行われ、同中3年生と地域住民ら約160人が参加した。

トークフォークダンスでおしゃべりを楽しむ早稲田中3年生と地域住民たち


 同校体育館に3か所、円形の内側と外側にいすが並べられた。大人が内側、子どもが外側に座り、目の前に座った人と、約1時間30分にわたり楽しいおしゃべりを繰り広げた。「昨日は何をしていましたか」「どんな願いでも一つだけかなうとしたら」といった共通の話題のほか、大人には「憧れる人とその理由」、子どもには「今までにすごいと思った人」など、さまざまなお題に合わせ、1分間でお互いの考えを伝え合った。相手の考えを否定したり論破したりはせず、相手の話に耳を傾けて意見を共有していくことが狙い。大人と子どもの双方が1分間ずつ話し終えたら、外側の子どもが席を右に移動し、フォークダンスのように相手を替えて対話する。


 「今まで一番痛かった思い出は」というお題で、大人の女性が「注射が苦手」と言うと、中学生は「私も苦手です」と返しながら2人で笑っていた。また、「仕事と勉強、どちらが大変だと思うか」というお題で、大人が「『関数』とか『三平方の定理』とか、大人になると使わないものをなぜ一生懸命勉強したんだろう」などと勉強の難しさに理解を示すと、子どもは「僕たちを育てること、世の中を円滑に動かすため大人の人たちが頑張ってくれていることはわかります」などと、子どもも仕事の難しさに理解を示していた。


 中嶋杏奈さん(14)は「家族や親戚、家の近所、学校くらいでしか関わりがない大人の人たちと意見交換ができて楽しかった。大人の価値観を知り、大人への階段を一歩上がれたと思う」とし「顔見知りの人は応援もしてくれた。今後の人生の糧になる」と喜んでいた。中村校長は「来校していただけた地域の人々に感謝」と謝辞を述べ、「子どもが多様な価値観に触れる良い機会」と強調。学校運営協議会(コミュニティスクール)の鏡宏美会長は「子どもたちも地域の人々も感激していただけた。今後も続けていきたい」と述べた。

 このイベントは同中と学校運営協議会、PTA、中学校区地域青少年育成会(黒川怜会長)が共催し、昨年に続き、実施された。