草加警察署は9日、振り込め詐欺被害を水際で食い止めた｢草加新田駅前郵便局｣(鈴木基弘局長)の窓口担当、吉田このみさん(37)に感謝状を贈った。
吉田さんや同署によると、8月22日夕、80代の女性が来店し、吉田さんにいくらまで下ろせるか尋ねた。閉店時間ぎりぎりに飛び込んできて、少しあわてた様子だったことから、吉田さんがお金の使用目的を尋ねると、｢孫から電話があり、仕事の都合でお金が必要になった。両親には話さないでほしいと言われた｣と答えた。確認のため孫に電話をかけさせると、｢そんなことは言っていない｣との返答だったため、局長に報告。局長が近くの交番に走り通報した。女性はきょとんとしていたが、警察官が来たことで詐欺にかかるところだったと納得した。
吉田さんは｢振り込め詐欺はまだまだ多い。声かけの重要性を再認識させられた。今後も続けていく｣と強調。鈴木局長も｢交番に状況を伝えたところ、すぐに飛んで来てくれたことにも感謝しかない｣と話した。
岩﨑英紀署長は｢特殊詐欺の被害者を1件でも減らしたい。声かけによる水際防止を引き続きお願いしたい｣と謝辞を述べた。