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吉川/版画制作に挑戦 子ども大学よしかわ

保育士目指す学生も実習

「子ども大学よしかわ」で版画制作に挑戦する児童たち
「子ども大学よしかわ」で版画制作に挑戦する児童たち

 楽しく学べる子どもたちの大学「子ども大学よしかわ」がこのほど、2日間にわたって、吉川市保の学校法人ワタナベ学園(美入昌男理事長)で行われた。初日は版画制作、2日目は119番通報体験とボッチャ体験が行われ、小学生らと、協力した越谷保育専門学校の学生たちでにぎわった。同学園の協力は今年で7回目。
 版画制作には、同専門学校から大学に編入して小学校教諭を目指している蓮沼楓夏さん(21)、保育士養成学科2年の齊木遥風さん(20)と森羽奏さん(19)の3人が実習を兼ねて参加した。
 版画は、スチロールに鉛筆やボールペン、飲み物のフタやクッキーの型抜きで傷をつけていく。かなり力がいるため、参加した清水優翔さん(9)は「思うようにできない。疲れた」と弱音も。だが、版画が完成し、黄、赤、青の3色を1枚の紙に重ねていくとオレンジ色や紫になり、力作に変身。色を塗る度に、子どもの顔がみるみる輝き始めた。
 図工が好きな堀江佑莉さん(9)は「全部楽しい」と満面の笑顔。フォローした齊木さんは「最初は静かだったのに、小学生は元気なんだな」と話した。森さんは「保育科なので小学生と接する機会がない。いい勉強になった」と楽しんでいた。大学の児童教育学科で勉強している蓮沼さんは「刺激を受けている。4年生になると教育実習があるので、いい経験になった」と話した。
 子ども大学よしかわは、多様な学校・学年の子どもたちが、体験活動や講座を通して、専門家から楽しく学んだり交流したりする学校だ。夏休みの恒例イベントにもなっている。
 同学園は今年初めて、付属の専門学校生を参加させた。「学生が子どもたちと接することで学び、地域貢献する。一方で、子どもたちも楽しく学ぶ。お互いのメリットがあり、良かったと思う」と、同校の元木廉教諭は話していた。