打線爆発 大量点で圧勝 光る長打力で県大会へ
「山野(さんや)ガッツ」(越谷市)が史上初の3連覇―「第43回東武よみうり新聞社旗争奪少年野球大会」は、10日から12日までの3日間、東部地区5市1町の代表18チームが出場して、三郷市の半田公園野球場で行われた。決勝戦は、4回目の優勝を目指す「山野ガッツ」と、20年ぶり3回目の優勝を目指す「長栄タイガース」(草加市)の対戦となった。山野は初回に3本塁打で5点を先取するも、その裏、長栄が6点を挙げ逆転。だが、山野は三回、四回と大量得点で突き放した。3位は「草加ボーイズ」(草加市)と「瓦曽根ジャガーズ」(越谷市)だった。「山野ガッツ」は11月16、17の両日、さいたま市の県営大宮公園野球場で行われる「埼玉県読売少年野球ウィナーズカップ大会」(埼玉県野球連盟、読売新聞東京本社など主催)に出場し、初優勝を目指す。
試合は序盤から壮絶な打ち合いとなった。
山野は一回、先頭・中井が左前安打で出ると、2番・樋口が中越え本塁打で2点を先制。さらに4番・増田がソロ、7番・高松が2ラン本塁打を放つなど自慢の打線が爆発し、大量5点を挙げた。
一方的な展開になるかと思われたが、その裏、今度は長栄の打線が火を噴いた。先頭・田中が四球を選び、一死後、3番・石田が左越え2ラン、4番・伊藤が中越えソロ本塁打を放ち、あっと言う間に3点を返した。続く八木、西村、木幡、廣嶋、並木と打線が切れ目なく安打を放ち、打者一巡の猛攻でこの回6点を挙げ、逆転に成功した。
二回は双方とも好投、好守備で無得点に抑え、試合がこう着するかに見えたが、山野の強力打線は三回に再びさく裂した。一死後、4番・増田が2打席連続の本塁打で同点に追いつくと、二死から3安打、2四球、さらに樋口がこの試合2本目の本塁打でこの回7点を挙げ、一気に大差をつけた。
山野は四回にも安打と四球を重ね、伊藤の中越え3ラン本塁打などで大量の11点を追加。終わってみれば、準決勝の24点に続く23点の大量得点で圧勝した。
山野は11日の吉川ウイングス(吉川)との準々決勝で最終回に追いつかれながら、その裏、勝ち越し点を挙げて勝利した。エラーもあったとして、試合後、2時間の居残り練習を行い直ちに修正した。勝利へのあくなき執念で3連覇をつかみ取った。
「優勝は日頃の成果」
「山野ガッツ」瀬端哲也監督「子どもが打ってくれた。選手のおかげで優勝できた。日頃の成果が出た。うちは10点取られたら11点取ろうよというチーム。打撃には力を入れている。準決勝では守備が良くなかった。ダメなところは補う。いいところは勝手に伸びるから」
「下位打線に課題」
「長栄タイガース」村上武史監督「クリーンアップはコンスタントに点が取れるようになったが、課題は下位打線。解決の兆しは見えてきているので、レベルアップを図りたい」
3連覇は史上初
3連覇は山野ガッツが史上初。2連覇は間久里スネークス、寿ファイヤーズ、赤山カージナルス(いずれも越谷)、金杉ミリオンズ(松伏)、キングライオンズ(三郷)の5チームが達成している。
一方、これまでの最多優勝は吉川ウイングス(吉川)の6回。次いで金杉ミリオンズ、寿ファイヤーズ、山野ガッツの3チームが4回となっている。
【主催】三郷市少年野球連盟、東武よみうり新聞社
【主管】越谷市子ども会育成連絡協議会、草加市少年野球連盟、八潮市スポーツ少年団野球部会、吉川市少年野球連盟、松伏町少年野球部会
【協賛】(株)ナガセケンコー、読売新聞販売店(越谷、越谷東部、新越谷、大袋、せんげん台武里、新武里、松伏、吉川、吉川南部、読売新聞販売網 関商事)