廃棄メロンで白髪ケア
越谷市の特産品を目指す「越谷スカイメロン」を水耕栽培している農業デザイン(株)の高橋直之副社長が、出荷できないメロンを活用して「白髪ケアシャンプー」を販売している。メロンの保湿効果を利用して、白髪染めで傷んだ髪のケアをするための商品。メロン栽培に関わって2年。廃棄される農産物を利用して加工品を作り、収益を出すことで、農業を応援したいという。
シャンプーを開発したのは、高橋さんが設立した新会社「Jobu Roots(ジョウブ・ルーツ)」。メロンの水耕栽培で売り物にならないものは、規格外のほかにも、勝手に受粉したものがある。これを利用して、自らが30代で発生した白髪問題に役立つものが作れないかと思いついた。「どうせなら自分が欲しいものを作りたかった」からだ。
シャンプーは「GEN FU KEIシャンプー」と命名した。使うことで地域の誇りを作り守るとともに、事業を継続することで未来の「原風景」になってほしいとの思いを込めた。
農業従事者が廃棄されるメロンを同社に提供する。それを商品化して、一般消費者に行く。収益の一部を農業従事者に還元する仕組みだ。こうした商品サイクルを広げ、県全体の「農産業」(農産物を加工食品などに商品化し販売する産業)を活性化するのが目標だ。
この商品は白髪染めではない。白髪染めで傷んだ髪のケア、黒髪の育成サポートが主な商品設計だ。加齢などによりチロシナーゼという酵素の働きが低下すると、黒髪の成分であるメラニン色素が作られず白髪になる。白髪染めをする人が傷んだ髪のケアするために、メロンから抽出した潤い成分に、髪の補修成分ヘマチンを配合した。洗髪、白髪ケア、トリートメントまで「これ1本で髪のケアを全てカバーする」オールインワンで、これも開発でこだわった点だ。
商品はさいたま市南区の化粧品店「STYLECORE」で販売中。越谷の観光物産拠点施設「ガーヤちゃんの蔵屋敷」(越谷駅東口高架下)にも今後、置く予定だ。価格は400㌘ボトル4400円、10㌘パウチ165円。
<問い合わせ>
インスタグラム公式アカウント@genfukei_shampoo/にDMで。